漢方外来
kampo
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漢方というと「すぐには効かない」「うさん臭い」「薬が不味い」などという悪いイメージを持っている方もおられるかもしれません。逆に「副作用がない」という良いイメージを持っている方もいるかもしれません。しかしながらいずれも正しいとは言えません。これまでの日本の医学ではあまり漢方による治療がなされて来なかったので、しかたはないのですが、実際にはいくつもの領域で漢方薬の効果が科学的に証明されています。
耳鼻咽喉科領域にも西洋薬よりも漢方薬の方がうまく治療ができる場合も少なくありません。代表的な病気としては「かぜ」「小児反復性中耳炎」「めまい」「耳鳴り」「耳管開放症」「嗅覚障害(感冒後の嗅覚障害など)」「口腔乾燥症」「咽喉頭異常感症」などがあります。
漢方薬の効き方は病気や薬によって様々です。ものの10数分で効果が出る場合もありますし、逆に一部の病気では2~3年の服薬が必要です。そういう意味では西洋薬とそう変わりはありません。味は薬によって様々です。比較的飲みやすいものも多いですし、一部の薬はものすごく不味いです。ただ、一般的にその人の体質に合って効果が出る薬は飲みやすいことが多いとも言われています。当院では、全て保険適応のあるエキス製剤を処方します。重大な副作用はさほど多くはありませんが、決して副作用がないわけではありません。もしも薬をのんで不調があれば早めに再診し申し出てください。
当院では漢方薬にこだわるのではなく、西洋薬と漢方薬のいいとこ取りをして、患者様にとって最良の治療を目指します。
誰もが元来兼ね備えている、「自然治癒力」を高め、体の状態を整える効果を期待する処方が基本です。一人一人の自然治癒力を高めるため、病名で診断するだけでなく、体質や病気の状態によって最適な薬を選び、使い分けることが必要となります。
ですから、同じ症状だからと言って同じ漢方薬を使用しても、人によって効いたり効かなかったりします。その人に合った漢方薬を、その人に合った飲み方で使う必要があるのです。漢方薬だけを複数組み合わせる方法、西洋医学の治療薬と併用する方法等、一つの症状でも、患者様お一人お一人、それぞれ異なってきますし、同じ患者様でも体調の変化により処方は変わってきます。
漢方では、病態と体質の双方を考慮に入れながら、そのときどきの処方をするのです。
人の体は健康と病気の二つの状態にはっきり分かれるのではなく、体調がすっきりしないのに病院で検査しても「異常無し」と言われるような、白でも黒でもない灰色の状態があります。これを東洋医学では「未病」と呼び、はっきりした病気ではないのですが、病気が本格化し、症状が顕在化する前の状態と考え、放置すれば病気になる可能性があると考えています。
体質を改善したり、体の治癒力を高めたりして病気が悪くなる前に治していくのが、漢方の基本的な考え方です。西洋医学では病気と見なされないような不調対策も、漢方は得意とするのです。
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